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浅香 英明; 久木田 豊
1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, p.197 - 202, 1991/00
高圧注入系の不作動を伴うPWR小破断冷却材喪失事故(LOCA)においては、1次系を減圧し蓄圧注入系の作動を促進することが炉心冷却維持のために有効である。本報ではLSTF装置において、コールドレグ0.5%小破断LOCA時に蒸気発生器(SG)2次側逃し弁(ARV)による減圧操作を行った実験の結果、及びRELAP5/MOD2コードによる解析結果について論じている。実験では、炉心露出が生じた時点(2140秒)で破断ループ逃し弁を開固定とした。減圧過程において破断ループSGにおける凝縮量の増加のため破断ループ内に凝縮水が蓄積し、また破断ループSG上昇流側に水のホールドアップを生じた。したがって、圧力容器内の保有水量の減少が減圧操作により一時的に促進された。破断流モデルと気液の相間摩擦計算手法を改良したRELAP5コードにより、実験に見られた1次系内の冷却材分布の複雑な変化と圧力挙動を良く再現できた。
柳原 敏; 中野 真木郎; 佐伯 武俊; 藤木 和男
1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, p.65 - 70, 1991/00
JPDR解体実地試験においては、(1)作業の管理、(2)管理データ計算コードシステム(COSMARD)の検証、(3)商用発電炉の廃止措置計画作成の支援、等を目的に、種々のデータを収集し、解体データベースを構築している。また、収集したデータを分析し、解体作業の特徴を明らかにした。さらに、データの分析結果をCOSMARDのデータベース作成に反映し、同コードシステムを用いて、種々の条件下で管理データを精度よく算出できるようにした。
藤木 和男; 中村 寿; 金沢 勝雄
1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, p.47 - 52, 1991/00
原子力発電炉の廃止措置に伴う大量の解体廃棄物の発生に対処するため、低・極低レベル廃棄物の再利用技術について研究を行っている。内容は1)解体廃棄物の再利用システムの具体案を構築すること、2)放射性金属の溶融試験を行って放射性核種の移行挙動データを収集すること、の2つに大別される。前者については廃棄物発生から再利用製品の製作までのシナリオに基づき処理設備の一次検討を終了し、放射線安全及び経済性評価に必要な諸要素を抽出した。一方、放射性金属溶融造塊試験では、容量500kgの誘導型溶融炉及び付属の排ガス処理装置等を用いて、JPDR解体廃棄物、RIトレーサによる模擬廃棄物による試験を行う。平成2年度末までに非放射性の試験鋼材を用いたコールド試験により、放射性物質を含む金属の溶融試験を安全に行うための手順等の確立を図った。本報告では、これら研究の現状について述べる。
傍島 眞; 片西 昌司
Proc. of the 1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, p.249 - 254, 1991/00
炉出力異常による燃料破損は、燃料の設計、水対燃料面積比や水流速、温度、出力変化など種々の因子の影響を受ける。各影響度を定量化するため、破損しきい値を求める炉内実験を過渡出力炉NSRRを用いて行なった。カプセル照射実験には典型的なPWR型燃料棒を使用した。燃料破損のエンタルピしきい値は、緩過出力では急過出力に比べ、また、より小さな水燃料比の条件で低くなる傾向にあることが明らかになった。さらに低い水流速も流路管中の燃料棒の破損しきい値を低下させる。一例では流れなしの燃料棒が高温化により破損したのに対し、同条件で流速のみ1.8m/s与えた燃料棒は破損しないのみか温度上昇も示さなかった。これらの現象の解析をRELAP5コードで行い、軸方向、半径方向のエンタルピ分布を明らかにした。
落合 政昭; 石田 紀久; 板垣 正文; 坂本 幸夫; 京谷 正彦; 原子力船「むつ」出力上昇試験プロジェクト
Proc. of the 1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, p.515 - 526, 1991/00
原子力船「むつ」出力上昇試験結果の概要と実験航海における実験計画について述べる。出力上昇試験は1990年3月29日に関根浜港岸壁に船体係留した状態で開始し、以後、原子炉出力に応じて分けられた六段階の試験を実施した。第1段階では主に「初臨界試験」等の炉物理試験を行い、第2段階では「1次系ヒートバランス測定」や「負荷変動試験」等の主にプラント静特性及び動特性に係る試験を行なった。前者の炉出力は零%、後者の炉出力は約20%までの範囲であり、推進用タービン停止の状態で行なった。第3段階から第6段階は北太平洋上で、それぞれ炉出力約50%、70%、90%及び100%で、炉物理、プラント静特性及び動特性に関する試験を実施した。水・ガス分析、放射化学試験及び放射線レベル測定は出力上昇試験の全期間を通して行なった。試験結果から、本原子炉プラントの性能は「原子炉等規制法」等で要求される要件を満たしていることが確認され、また設計との比較で良い一致が得られた。実験航海は静穏海域、荒海及び高温海域で実操船模擬の実験を行う。
更田 豊志; 藤城 俊夫
Proc. of the 1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, p.271 - 277, 1991/00
反応度事故条件下では被覆管と水蒸気の反応によって、急激に水素が発生することが考えられる。発生した水素気泡は冷却材流動上の問題などを引き起こす可能性がある一方、事故発生直後のランアウト出力抑制に強い効果を持つことが予測される。そこで反応度事故時の水素発生挙動を調べるために、PWR型燃料棒を用いてNSRRでパルス的な中性子照射を行い、ボイド計によって水素発生量の過渡変化を測定するとともに、照射後の被覆管の酸化状態を調べることによって、総水素発生量を評価した。短時間での大量の水素発生が測定され、冷却材流動やランアウト出力抑制に大きな影響があることが明らかとなった。また総発生水素量は被覆管の欠陥状態に強く依存することがわかった。更に、LOCA条件に対して開発されたPRECIP-IIコードを用いて解析を行い、比較的緩やかな条件には同コードが適用可能であることを示した。
熊丸 博滋; 久木田 豊
Proc. of the 1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, p.203 - 208, 1991/00
ROSA-IV大型非定常試験装置(LSTF)は加圧水型原子炉(PWR)の体積比1/48モデルである。LSTFにおいて、高圧注入系(HPI)の故障を仮定したコールドレグ小破断冷却材喪失事故(LOCA)実験を破断面積0.5%~10%の範囲で実施するとともに、小破断LOCA実験に続く意図的一次系減圧実験を実施した。また、主要事象の発生時刻を予測する簡単なモデルも本論文では提案している。実験結果及び計算結果より、加圧器逃し弁(PORV)を用いた1次系の意図的減圧操作は、約0.5%以下の破断面積に対しては有効であり、5%以上の破断面積に対しは不要であるが、それらの中間では、十分な炉心冷却を維持するためには不十分であることが分かった。
鈴木 光弘
Proc. of the 1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, p.311 - 317, 1991/00
本発表は、既に特許申請を行ったPWR事故時の新しい冷却材保有量検出方法の有効性を明らかにしたものである。この検証は、ウェスチングハウス社型PWRを高さ方向実寸、容積比1/48で模擬するROSA-IV計画の大型非定常試験装置(LSTF)で実施された種々の小破断冷却材喪失事故(SBLOCA)実験に適用して実施した。対象とした実験は、TMI模擬実験を含む5つの破断位置効果0.5%破断実験、及び破断面積の大きい5%破断実験など14件である。本発表では、(1)1次循環ループ(PL)水位計挙動が原子炉容器水位低下の予知に役立つ、(2)PL水位と1次系保有水量との間に簡単な関係が成り立ち、保有水量検出に役立つ、(3)米国で開発し実施されている原子炉容器内の水位計は炉心露出の前段階で長い不感帯を持つ、等について述べる。
黒沢 昭*; 大辻 友雄*; 木津 真一*; 岩堀 宏治*; 小林 克雄*; 秋野 詔夫; 武田 哲明; 伊藤 泰義*
Proc. of the 1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering,Vol. 1, p.101 - 107, 1991/00
本論文は、新型舶用炉を直接的対象として、受動安全性の技術開発上重要である自然対流と自然循環が共存する熱流動現象の解明に取り組んだものである。矩形容器内にヒーターとクーラーを取り付けた試験部に水を充填し、液晶懸濁法によって熱流動現象を可視化観察すると共に、数値シミュレーションによる予測を行った。実験の結果として、初期温度・加速冷却過程・バッフル板の有無等の種々の条件の影響を敏感にこうむることが明らかとなった。数値シミュレーションによって実験結果を再現するためには、境界条件の考え方、加熱冷却過程の考慮等の工夫・ノーハウを必要とすることを明らかにした。すなわち、自然対流/循環共存対流という新しい問題の基本的挙動を明らかにすると共に、数値シミュレーションの予測可能性と使い方の重要性を指摘した。
石田 紀久; 楠 剛; 田中 義美*; 八尾 敏明*; 井上 公夫*; 落合 政昭; 原子力船「むつ」出力上昇試験プロジェクト
Proc. of the lst JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, p.521 - 526, 1991/00
原子力船「むつ」の出力上昇試験及び実験航海時の(1)タービントリップ試験、(2)負荷増加試験、(3)前後進切換試験、(4)単ループ運転試験(実施予定)及び船体運動下での定速運転並びにこれらを船体運動を模擬出来る様改良したRETRAN-02/GRAVコードによる解析結果について述べる。「タービントリップ試験」においては、炉出力はトリップ後約3分以後に約20%(基底負荷相当)に整定し、蒸気発生器水位は一旦約7%低下した後に初期水位に戻る。「負荷増加試験」においては、負荷の20%から70%に約2.4%/秒で増加するのにつれて炉出力もこれに追随し、一次系及び二次系とも約10分後に定常状態となる。「前後進切換試験」においては負荷の急変化(70%20%(50秒)65%)に対し、炉出力及び加圧器圧力等は自動制御系の作動によりこれに追随した。加圧器水位及び蒸気発生器水位が船体運動により変動した。解析はこれらを良く模擬することが出来た。